直前の自白は一体何を意味するのか?

反証

裁判所に提出される証拠書類に目を通し、書かれている内容が納得行くものであれば、直前まで否認していると云う事は少し考え難いのでは無いでしょうか?
少なくとも、否認している以上は勾留期間が伸びるし、多分ですが接見禁止も付いたままの状態が続くでしょう。
何よりも弁護士が自白を積極的に勧めているみたいですから、罪を認めると云うハードルは相当低いものになっていると思われます。

証拠書類に書かれている事が理解できないと云う事もあるでしょうが、LINEを見て思い出したと云っている以上、書かれている事を咀嚼するのに、それほどの時間がかかると云う事は、思い出せないほどの些細な事であったと考えるのが自然かと思います。

しかも多くの証拠書類の中で、申請に関する事は本人も認めている訳ですから、その部分(甲1~14号証)に対しては、直ぐに納得出来たでしょう。

また、甲21~41号証は詐欺に関する重要な供述ですが、本人と接触が多くあった人ではないため、接触があるとすれば直ぐに思い出せるでしょうし、接触がなければ、書かれている事が嘘か本当かを考えるだけですから、さほど時間を要する事も無いと思います。

事実、その人たちの名前は公判中に出てこなかったと云う事です。

結局問題は、甲15~20号にかけての証拠書類となる訳ですが、二枚はスマホの画像だそうですから、考えるのは多くても4つ、メインはスマホの解析となるのでしょう。
実際に彼女はLINEのやり取りで「思い出した」と云っていますから。
※ちなみにスマホの解析は2つの証拠書類みたいです。
ただ、そのLINEのやり取りも、事前から判っていたのではないかと云う事は、こちらでも書きました。
それを思い出すのに時間がかかったと云うのであれば、冒頭でも書いた通り、思い出せない程度の事柄、つまり些細な事柄しかやり取りしていないのでは無いかと考えてしまいます。

振り返ってみると「敢えて」自白するような要素が見当たらないのです。
中峯の供述や通帳の入金が明らかにされたとすれば、その様な事を考えるもの理解できます。
しかし、「LINEを見て思い出した」ですから…
いやそれは逮捕後起訴までには知り得ている情報でしょう。

「数字をいじる」も同様です。
刑事からさんざん聞かされた言葉ですから、これが罪になる事は理解した上で喋ったのでしょう。
ただ、何の根拠もない自白でしかありません。
※そもそも中峯の供述が無いため、中峯がこの様な事を彼女に伝えたという事は、自白以外に無いのですから。
(第三者の供述はある様だけど、接触していない様なので、これが供述と云えるのかどうか)

若いがゆえに「自白」の重みを理解していないのかも知れませんが、この裁判は証拠の弱さ故「自白」により量刑が判断される恐れがあります。

まあ本人もそこは判っていたのかも知れません。
ただ、反証も証拠開示請求もしてもらえない状況で、初公判直前を迎え、80日間も非人・家畜同様の生活をさせられていれば、何よりも「生き延びる」事を優先せざろう得ない状況だったのかとも思えてきます。
彼女にとって「自白」とは、留置施設の中で警察・検察・弁護人という強大な敵と、一人で戦うために選んだ「生き延びる」為の「次善の策」だったのかも知れません。
※決して最善ではないです。最善の策は「私選弁護人」に切り替える事。中峯の裁判がそれを物語っています。

裁判とは罪の重さを量る事は当然なのですが、その先にあるものは、更生を促す為に行われるものだと思っていました。

しかし、彼女の最初の送検時の映像と、再逮捕の際の送検時の映像を比較すると、逮捕時はまだ「やっていない事は理解して貰える」と云う自信に溢れていた面と、その中にも突然の逮捕で戸惑いも多少あった様に思えますが、再逮捕後はマスコミを小馬鹿にするような仕草と、この世の中を恨むような目つきが気になりました。

自白する事だけが「真の更生」なのでしょうか?
(詐欺を)やった、やらなかった、いずれにしても詳細な部分まで明らかにして、(故意だったのか?過失だったのか?申請を手伝う事で迷惑を掛けてしまったのは事実ですから)これから先の長い人生に生かすことを諭してゆくのが本来の姿だと思うのですが、皆さんはどう思われますか?

あとは、裁判所に期待するしかありませんが、第4の敵にだけはならない様、願うしかありません。

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