弁護士が怪しいと感じたのは何時だっただろう?
そんなに前の事ではない。
起訴猶予の段階で不起訴狙いだと信じていたから、当然私選弁護人で戦うと思っていた私の予断が狂わせたのは間違いないが、国選弁護人だって、弁護人だから被告人の言葉には耳を傾けて貰っていると信じていた。
たぶん、自白したという事と、証拠書類の内容や次回公判が変更になった事が引き金となり、細かく調べ出した事がきっかけかと思う。
この様な証拠が薄い裁判で、弁護士による自白の助言が頻繁に行われているとしたら、それはそれで怖いものがあるので、ほんの一握りであると自分に言い聞かせる事にする。
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まず、公判日程の変更だけど、傍聴した人から聞かされていたのは、先にも書いた通り
10月3日の3時間と10月12日の1時間だった。
3時間については、自白して3時間も何をするの?と思わず聞き返した。
その後、東京地裁に電話で確認したところ、10月12日に30分間と変更になっていたので、そちらも念のため再確認。
この時だろう、あれ?自白したのは直前じゃないの?と確信したのは……
直前と云う事は、証拠開示が遅れたのか?とも思ったが、遅れにしては、弁護士が仕事をしていない事になるし、裁判所も催促すると聞いたことがあったので、一般的な起訴から3週間後の8月第一週、遅くともお盆前には彼女は証拠の内容を見る事が出来たはずだと判断した。
そうだとすると、証拠書類を見てもなお、彼女にとっての決定打はなく、彼女自身「自分は間違っていない」と思ったのだろう。
いや、否認でも何でも良いのだが、彼女にとって証拠書類に目を通したの後も「自白」という選択は無かったという事だ。
また弁護士は被告人が否認しているのであれば、足りない証拠書類の追加申請をするはずなんだが、そういった事をしていない様に見えた。
※例えば、中峯の供述調書や押収した預金類の証拠開示など、重要と思われる証拠だが、何故出ていない?と思われるもの。
何故なら、開示請求をして却下された場合は弁号証を提出するらしいが、それが見当たらない。
※この辺りは、調べても時系列が非常に判りにくかったので、専門家の意見をお聞きしたいと思っています。
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少なくとも、公判前日(8月22日)から前の週の金曜日(8月19日)の午後以降に、以下のような会話が出たものと思われます。
自白すれば、すぐにでも保釈してもらえるし、執行猶予がついて二度と此処へは戻って来ることは無いと思うけど、否認したら、保釈はされず、もしかしたらそのまま刑務所へゆく事になるかもしれない。
とか、
否認しても良いけど、準備ができていないので、力になれないかも知れない。
など、実際はどの様な言葉が交わされたのかは当然判りませんが、
特に後者は、決して自白を勧める言葉ではないものの、弁護されないと云う彼女にとっては死刑宣告に値する様な事なので、公判に向けての答えは「自白」という選択一つしかなくなってしまったのではないかと思う。
こんな事があってはならないけど、これぐらいの言葉が無いと80日余りの拘留に耐えてきた彼女が、直前に自白へと進む理由が見当たりません。
※家族が説得すると云うシナリオは、事件の事を会話出来ない為、保釈されない限り難しいと思うし、何よりもお父さんの証言でも「突然のバタバタ感」が拭えない事から、それは無いと思う。
これは、弁護士の誰もがする事では無いという前提ですが、
被疑者の取り調べの中で、どうも警察が絶対的な証拠を出してこない時は、証拠が弱い証として
送検した検察と起訴について相談する事が多いと聞きました。
検察も、弁護士から反証を受ければ、上司に相談するでしょうから、
国の方針と云っても、負け戦になりそうな戦いであれば、
弁護士から横槍が入る事で、起訴せずに済む良い言い訳が出来たと考えるでしょう。
つまり、不起訴という「逃げ場」を作る事が可能だったのでは?と考えてしまいます。
あと公判で気になったのは、弁護士の被告人質問が検察の云うような内容に聞こえた事と、証人質問の際、「息子さんはどう言ってますか?」という質問です。<こんな質問要るのか?
情状を求めるのに、何の準備もしていない(と思われる)質問をぶつけてどうするんだと。
どうも聞こえづらかったらしく(無言だったとも)、内容は判りませんでしたが、この後「この度は大変ご迷惑をかけました。~」と続いたので、本当に何の準備もしていない質問だったと思っています。
まぁお兄さんからすれば、信じていた妹の突然の自白転換で、怒り心頭だったのかも知れません。
この後の弁護士による彼女への質問
「証人の証言をどのように聞きましたか?」で、公判中始めて彼女が動揺したらしいので、この人、被告の弁護人ではなく、単なるサドなんじゃないか?と感じた次第です。
情状を求めるために、
家族からの意見を求めると云う事は間違っていないと思うし、
それに動揺を隠せない娘の姿も、あって当然だと思う。
しかし、何の打ち合わせもせずに、質問するのは、弁護するという感じには思えないし、
仮に打ち合わせをしていたとしたら、杜撰としか云いようのない内容だよね。
何か質問に答えられない事が逆効果になってしまうのでは?と気になった。
彼女の答えも、「父にもっと頼れば~」だったので、
主語のない何をか判らない答えを聞かされただけだったし。
※まさか父親に2000万円を頼りたいと云う事でもないだろう。
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