非常に心の強い、芯のしっかりした女の子だと個人的には思っているし、(業務上若い女の子を雇う事は考え難いが…)雇いたいぐらいの人なんだけど、こんな経営者でも、自白が嘘と判っていても、60万円の受領は就職に大きく響くと思います。
就職先って基本商売している訳だから、絶対お金が絡んでくるのです。
直接お金を触る「小売業」は勿論、「営業」なんかも小さい会社ではお金が身近にあるから、雇うのはちょっと…という風になってしまう事があるかも知れません。
なので「介護」とか「日雇い」とか、お金に遠い仕事で、ハードな割に見返りの少ない仕事しか出来なくなって来るのが現実なのかな?と思ってしまいます。
実際、芸能人とかでも禊ではないですが、その様な仕事をしている人が多いのは、そういう事なのかな?と。
※全くの余談ですが、携帯電話の販売店って基本的にお金を触りませんね。久しぶりに行ったらなんでもタブレット、そして支払いは毎月の引き落としからとの事。ここは現金が要らないんだと思いました。
女の子なので、そこまでシビアに考えなくても良いのかも知れませんが、今は昭和と違って、腰掛的な就職って云うイメージが無いので、ハードルが上がっているのかな?と云う気がします。
もちろん彼女を知る人であれば、勤める事も可能なのかも知れませんが、経営者は常にリスクを感じていると思います。
兎に角「お金を要求して受け取った」と云う事が響いてくると思うのです。
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「友人から頼まれたので報酬を要求して詐欺の手伝いをした」
「友人から頼まれたので報酬を貰わずに詐欺の手伝いをした」
上記二つの印象はどうでしょうか?
なるべく同じ文字になるようにしてみたので、大きく違いが出ないかも知れませんが、ちゃんと読むと随分と印象が異なりませんか?
上だとお金に汚い印象がありますが、下だと友人の頼みを断れない人で終わってしまいます。
もし、お金を貰っていないのだとしたら、仮に詐欺と認定されたとしても、「私欲」では無いと云うイメージになってきますから、友人に唆されただけなんだなと思ってもらえる人も多くいると思います。
まだ、印象はそこまで悪くならないと思うから、就職の間口も随分と違って来るような気がします。
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あと大きいイベントは「結婚」でしょう。
いくら彼が良いと云っても、今でも「家と家」の繋がりが重視されるので、中々スムーズには行かないのが現実だと思います。
私の知り合いでも、離婚の前に連帯保証人になっていた子は、(今も保証人と云うだけで一銭も身銭は切っていないにも関わらず)それだけで、再婚が上手く行かないと云う事もあるぐらいですから。
いずれにしても、まだ若いので未来があると云う点では、挽回のチャンスが多いとも取れるでしょうし、逆に経験値が少ない、まだ信頼と実績が無いと云うデメリットもあります。
何処を切り取るか?どの部分が重要か?で見方は変わって来ると思いますが、「執行猶予だと普通の生活に戻れるよ」と云う現在の弁護士の甘言だけは信じない方が良いと思います。
まあ弁護士を信じたが故に、この様な事態になったのですから、それは無いと思いますが。
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詐欺「罪」の問題は「自白」したため、ハードルが上がってしまった感が否めないけど、受領したお金については、「自白」よりも「証拠」が大きなウェイトを占めると思われるので、改めて審理する事で「貰っていない」事は証明出来るのでは無いだろうか?と思います。
ちゃんとした弁護士であれば、公判で提出しなかった証拠書類の開示を求めるハズで、そこの通帳に60万円が記帳されていなければ、受領の証拠が一つ消える訳ですから。
ところで、証拠書類って彼女は初公判前に拘留されている施設内で見たと思うのですが、それって、今も持っている事が可能なのでしょうか?
被告人本人なので、謄写する事も可能だと思うのですが、それを持って新たな弁護士に相談すればより判り易く説明を受ける事が出来ると思うのですが。
老婆心ながら、最低限「お金の問題」だけは「控訴」してでも解決しておいた方が良いと思いますし、控訴するなら無罪を目指すべきだとも思いますが、こればかりは弁護士の先生と急ぎ協議しないと、時間切れになってしまうので、是非頑張ってくださいとしか云えないのが歯がゆいところです。
控訴しないとしても、就職や結婚など大きな出来事以外では、人の噂も75日と云うぐらい日常生活ではさっぱり消えてゆくと思いますが、ひょんなことからフラッシュバックする事もあると思うので、その辺りの心の状態も常に気にしておいた方が良いかも知れません。
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今回は判らないけど「民事」のほうはどうなるのでしょう?
「民事」は警察と違って忘れた頃に突然やってきてもおかしくない裁判だし、初公判でも云っていた様に、「60万円を皮切りに~」と云う事は、引き続き弁済しなければならない事があるのでは?と勘ぐってしまいます。
全ては60万円さえ受領していない事が証明できれば、何の問題も無い事ばかりなのだけど、日本人って、お金のことになると、おおっぴらにせず、触らぬようにする事が多く、だからと云って、不問にするわけでもない。
非常に扱いが難しい問題だと思います。
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そんな事を考えると、弁護士が後の事も全く考慮せず、安易に「自白すれば執行猶予」というワードを持ち出すこと自体、この彼女の問題だけではなく、いい加減にしてほしいと思う。
執行猶予が取れたら普通に生活できますよ。とは云うものの、既婚者で子供も成長し、幸い会社をクビにはならずに、年金(預金)もある程度確保できている様な人で無いと難しいかなと感じます。
または、自営業者の様に今までの「信頼と実績」を積み重ねた人などは、少し遠回りになるかも知れませんが、その信頼関係は戻せる事も多くあると思うので、「自白」が不都合になりにくい事も考えられます。
その場合でも、揃えられた証拠が自分にとって非常に不利で、反証も確実性がないなど、実刑を喰らうかもと云った場合のみに使われるものだと考えています。
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