再逮捕時にはもう松江は逮捕されていた訳ですから、起訴猶予の時点で釈放しても問題なかったハズです。
ただ再逮捕時には、ほぼショーといいますか、刑事の服装も派手になり、カメラマンも前後に増え、視聴率至上主義的な「もうこれが最後だから撮り収めだよ」と云わんばかりの演出に見えました。
だって、わざわざ左のドアから出る事はないでしょう。
あさま山荘事件の様に国民が固唾をのんで見守っている様な時は敢えて晒すと聞いた事がありますが、常識的には容疑者(=悪い奴なので手錠や捜査員に囲まれている)の不測の事態を避ける為、出入り口に近いほうからドアを開けるのが当たり前の行動だと思います。
もしわざとだったら、人として「どうなの?」って思ってしまいます。
まだ容疑段階なのに・・・令和の世なら、もう立派なハラスメントですよね。
警察としては、再逮捕する事でもう一度ショータイムが開催できる・・・大々的に報道してくれたおかげで松江を逮捕出来ました。そのマスコミへの感謝のシルシだった・・・のかも知れません。
>フラッシュはこれでずいぶん部数を稼いでいるでしょうね。
周りには判らないけれど、自分達のした事がマズイ事であればあるほど、組織に限らず人間と云うのはそれを正当化しようとします。
再逮捕は検察のメンツが・・・と云うよりも、警察の正当化の意味を持っていたのではないでしょうか?
ドアの開閉についてざっと調べてみました。
ドアの開閉は左右とも行われている様です。
但し、出てくる映像のサンプル数はかなり少ないですね。
つまり報道の過半数以上は車室内の映像です。(敷地外から撮影、警察は関与していませんよと云うポーズなのかな?)
これは、昔の映像を見て感じたのですが、基本的に車外へ出てくる映像の多くは、警察の敷地内からでないと綺麗に撮れない場合が多いようです。
あとは上方からや望遠と云った隠し撮りスタイル。
車外で撮られている場合、このパターンが多い様な気がします。
つまり警察からの招待状(許諾)が無いと不法侵入の可能性があるため、撮れないシロモノになります。
彼女の場合、車の前後からカメラの放列がありました。メインは車の前方、サブは車の後方です。
その車の後方、柵があるのですが、柵ギリギリに車を止めています。
正面と同じぐらい間隔があれば、気配も薄い為に彼女はそちらを向くことも無かったと思います。
ギリギリに人の気配はあったため一瞬振り向いてしまいました。
上手い具合にレイアウトするなと感じた次第です。
ちなみに、この様な配置例は最近の映像からは見つける事は出来ませんでした。
末端の手伝ったのかどうかもはっきりとしない事件に対してどれだけ大げさな報道にしたかったのか?と。
市川猿之助容疑者移送の際も厳重に見えない様にしていました。
もちろんこれは逮捕前だからと云う大きな理由付けが出来るからだと思いますが、やれば出来るのです。
彼女の場合はその逆でした。
これもまた無意識で出来る事では無く、意図してしか出来ない事だと思います。
ドアから降りる映像は概ね晒すことを大前提に一つのイベントとして組まれている様なのです。
なので配置も「見せる為」ですし、人員も割かねばならないので、頻繁に出来るものでは無いようですね。
そう考えると、普通の逮捕なのに異様に人数の多い関係者も、容疑者を遠回りして引き回す為やマスコミ等の混乱を抑えるために必要ですし、何よりも晒すためのイベントですから、容疑者がパッと出てきてパッと消えてしまえば、招待者たちからのクレームが出てくると思います。
※過去の多くのニュース映像を始め、市橋容疑者の映像と長野県で起きた警察官射殺事件のマスコミが書類送検された事が大きなヒントになりました。
この現代の「市中引き回し」(市中ではありませんが、テレビで全国に向けて放映されるので、それ以上かも知れません。)でしょうか。
何処かで聞いた事があるのですが、これを防ぐのも弁護士の腕次第だと。
警察の方もマスコミもご存じない様ですので、付け加えれば、未だ「被疑者」段階なんですね。
つまり確定した犯罪者では無いと云う事です。
江戸時代でも容疑が確定しないと引き回しなど行われなかったと記憶していますが、何故か現代は「疑う」だけで人権を踏みにじる事が出来るようです。
担当する弁護士さんたちは、晒し者にする様な人権無視は「容疑」段階ではやりすぎでは無いかと・・・この辺りを交渉するのでしょう。
警察やマスコミに裁く権利を有していれば、これだけ個人情報を晒すのも仕方ないのかも知れません。
(但し現在の日本ではそれを私刑(リンチ)と云います。)
※起訴後は被告が守られすぎているから報道しにくい・・・と云う事は承知していますが、話をこの点まで拡げれば際限なくなりますので・・・この辺りは国民みんなで考える必要があるかと個人的には思います。
では何故この様な中世ヨーロッパの様な前時代的な事が通るのか?
単に立場の強い・弱いだけでしょう。
まさしく支配者と奴隷ですね。
逮捕された九割以上の人が「何かしらの法律違反」を犯しているはずです。
いや殆どと云っても良いでしょう。
ごく稀に彼女の様に「巻き添え」を喰う人がいるかも知れませんが、微々たるものです。
そうなれば「罪を犯した(と思われる)お前に拒否する権利など無い」と云う、法や人道的な意識を超えた支配者感覚になるではないでしょうか?
何かしらの法律違反で思い出されるのは、静岡の保育士さんの一人ですね。
「ファイルで頭を軽くこついた。」と云うものでした。
これも厳密には「法を犯した」事になってしまいます。
身近な事であれば、護身用のものや十徳ナイフなども鞄に入れて持ち歩くだけで法に触れる場合がありますから、気を付けないといけません。
本来はこの様な事で逮捕される事は少ないと思いますが、いざとなったらこの様な事でも逮捕出来てしまうのです。
もちろん、こんな事ばかりだから99%の有罪率のための起訴率が40%半ばである訳ではありません。
刑務所が「更生施設」であるように、検察もまた「更生」に向けて頑張っているのだと思いますから、手あたり次第に法を犯した者を裁いてゆくと云う事では無いのだろうと・・・その結果が起訴率40%台の理由では無いかと思います。
話が広がり過ぎました。
基本的な人権を盾に弁護活動をしてくれる代理人が付いていれば、この様なショータイムも回避できる可能性があると云う事の様です。
◆
さて、戻りましょう。
たぶんですが、大誤算は「お金を本当に貰っていなかった」事だと思います。
予断の塊である彼らは、「中峯の彼女なんだから、詐欺を手伝ったんだから。」と云う理由で「何かしら貰っているはずだ。=逮捕されても仕方がない。」と結論付けたのだと思います。
お金を貰っていれば、詐欺をしたという直接的な証拠にはなりませんが、重要な情況証拠にはなると思います。
しかし逮捕時に押収した通帳にも、中峯君の供述からも、全くお金が出てこなかったのでしょう。
詐欺と知らなくとも「手伝った」以上は、必ず何か少しでも痕跡があると思っていたはずですから、予備として置いておいた中峯君の証言でしかお金のことは持って行けなかったのでしょう。
(想像ですが、中峯君の証言って逮捕までの一年数か月分、彼女にプレゼントしたり奢った額の総額だと思っています。かなりグレーですが、目一杯屁理屈を捏ねれば、それらも報酬と捉える事が出来そうですから。)
>「手伝った=お金」我々昭和世代の悪い考え方かも知れませんね。
これが逮捕報道の一日遅れた理由では無さそうですが、少しは影響していたのかも知れません。
力を持つと基本的に引くことが出来ない人になるようです。
古くは大東亜(太平洋)戦争、最近ではマイナカードの保険証への紐づけ。マズイと判った時にお役人様は引くに引けないんですね。
確かに「引く」事は相当の勇気が必要です。個人へのペナルティも無く、ヤバい事は先送り、事なかれで生活してきた人達には難しい事かも知れませんが。
またまた余談で申し訳ありませんが・・・
公務員の方って、何か問題が発覚した時にこう云われる事が多いと思いませんか?
「担当者が変わっていて、判りません。」「前任者がいないので、判りません。」と。
※民間企業でもこの言葉を使う事がありますが、それほど多くありませんし、大体は余りに古い事だったり「まぁそうかもね」ぐらい信ぴょう性の高い時が多いです。
これ、本当の部分もありますが、殆どは嘘です。
私、実体験していますから・・・民間企業と同じでちゃんと「申し送り」しています。
肌感覚的には、民間企業以上にしていると思います。
自分が有利な時は「申し送りしたものを出してきます」が、不利になると突然「前任者いないので判らない」と云います。
小学生並みに凄いですよ。
◆
そしてピタッと情報が消えました。
警察は一切の情報を止めたのだと思います。
(それでも429号法廷を使わざろう得なかったんですが)
マスコミも此処まで追ってきたのだから、起訴したのか?再々逮捕したのか?等、絶対に問い合わせているはずです。
その後公判まで一切報道に載らなかった事が「事実」としてあります。
(ここまで報道した事件ですから、画像は無くとも「起訴」した文章ぐらい何処かに出ると思います。)
聞いても教えてもらえなかったか、報道しない事を条件に教えてもらったかのどちらかでしょう。
いずれにせよ、再逮捕後のコントラストを考えると、手のひらを返したように「もう充分に再逮捕劇でお礼はしたはず。もう目立たせないでくれ!」と云わんばかりの目一杯の対応です。
実は初公判の人定質問でも「異例」な事がありました。
昔から未成年や、ごく最近ではDV等の場合に適用されていますが、人定質問時に住所を喋られなかった事です。
過剰な報道による火の粉が広がる事を想像以上に恐れていた証ではないかと考えられます。
晒すだけ晒しておいて、今更人権に配慮されても・・・結局「嘘の自白」をするまで、保釈すら認めなかった訳ですから。
証拠隠滅が充分に可能な逮捕までの数か月のタイムラグは一体何だったんだと・・・
◆
ちなみに公判は担当する地裁に問い合わせれば教えてもらえるので、裁判日程が決まれば誰でも知る事が出来ます(対応も丁寧ですよ)。
◆
実は再逮捕時の前にはもう既にワイドショーや報道などでは扱いが殆ど無かったと記憶しています。
実際5chの過去ログを見れば雰囲気は判ります。
何故なら、既に松江が逮捕されたから。
松江の逮捕後、松江を含む情報は6月と8月の中峯君の公判まで彼女の再逮捕報道を除いて一切表に出てきていない様に感じます。
この中峯君に関しても「逮捕」報道は無かった様なのです。
彼女の逮捕報道以降、いきなりの公判報道など、急に公に出てきたんですね。
これは一体何を意味するのでしょうか?
前後に一切の情報も無くなり、この日にだけ限定で再逮捕祭りをする理由はやはり「お土産」だったのではないでしょうか?
(それに比べて塚本の扱いの低さは何でしょうか?結局罪の重さなどでは無く「映え」なのでしょう。これが報道・・・ひいては我々庶民の民度かも知れません。)
だとしたら一人の人間をなんだと思っているのでしょうか?
やっぱりあちらの方々は留置されている人は「犬か猫」レベルと云う感覚に麻痺しているのかも知れません。
◆
で、起訴猶予なんですが、文字通り「起訴」を「猶予」する事に他なりません。
一連の給付金詐欺で逮捕された人たちは報道で知る事が出来たものだけですが、全て「起訴」されています。
同時に逮捕された塚本も起訴された上での再逮捕でした。
この「猶予」の持つ意味は何なのか?を少し考えてみました。
一番最初に思いついたのは、弁護士の反論待ちと云う事でした。
検察側は、逮捕「報道」する事が第一義であった事と、給付金詐欺は基本的に起訴するとの方針がある様に思えたので、逮捕後は弁護士からの反論を待ち、内容によっては不起訴で釈放したかったのではないでしょうか。
しかし、約3週間もの間、弁護士から音沙汰(反論)が無いって云うのもおかしな話です。
やる気が無いのか?何なのか判りませんが、待ってまで起訴猶予や不起訴にする義理はないだろうと思います。
結局反論待ちという線は、この点で合理性が低く、可能性としては低いかもと思う様になりました。
起訴を避けたかったと思わるものに第二回公判(否認の際の証拠調べ)の所要時間があります。何もしない弁護士の基、証拠書類も少ない状態で何故3時間もの証拠調べが必要なのか?作る事が出来なかった調書を補強する為に長々と証人や屁理屈を述べる必要があったのでは無いかと思っています。
続いて考えたのは文字通り「起訴」出来ない、出来るだけの証拠が揃っていないと云う事です。
(流石にあれだけ大々的に逮捕したのだから、証拠が少ないなんて当時は考えもしませんでした。※犯罪の大きさと「映え」は比例しない事が良く解りました。私の予断ですね。反省しています。)
通帳が証拠書類として出てこなかったと云う事は、そこには期待したお金が入金されていなかったと云う事になります。
もちろん、お金を貰っていなくとも詐欺を行えばちゃんと詐欺罪になりますが、お金も貰わず手伝っただけとなれば「誰がそんなリスクの高いボランティアをやるんだ」と云う事になり、警察の大好きな「情況証拠」的にも非常に弱くなってしまいます。
>世論からは同情も出てくるでしょうし、有罪に持ち込む以上は極悪人でなければいけませんから、お金を貰っていない事・・・これだけはどうしても避けたかったのでしょう。
そうなると未必の故意でしか詐欺罪に問う事は難しくなるでしょう。
ただ、再逮捕前には殆どの証拠書類は集まっていた様に思える部分もあります。
中峯君の「証言」は、貯蓄での証拠が見つからなかった為、既に提出済かと。
また公判での証拠書類の数を考えてみると、申請したという事実関係が1/3ぐらいあった様に思いますから、詐欺の核心部分を司らなければいけない第三者の供述調書が無いと、送検すら難しいのではないかと思います。
検察としては、特段の理由がない限り給付金詐欺については「起訴」と上層部の命令があったでしょうから、新たな証拠を用意する様に警察に求めるしかありません。
既に上記のようなものが提出されているものと推測されるので、残り付け加えられたのは第三者の供述調書の「訂正」や「陳述書」などでは無いかと思っています。
そうなると本当に「弁護士の反論待ち」もあったのでは?と思えるのが、ちょっと怖いですね。
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